2022年春までのSuica導入が予定されている岩手県北自動車の路線バス。《写真提供 みつのりホールディングス》

JR東日本と岩手県北自動車は10月20日、「地域連携ICカード」を2022年春までに岩手県北自動車に導入すると発表した。

地域連携ICカードは、JR東日本、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ(ソニー)、JR東日本メカトロニクスの3者が開発。財政的な問題や独自割引制度などが障害となって、ICカードシステムの導入が困難な地方の交通事業者でもSuicaの利用を可能にするもので、カードは地域のサービスとSuicaのサービスを1枚で利用できる「2in1」的なものとなる。

今回は岩手県内でバス事業を運営する岩手県北自動車の全路線バス車両が導入の対象となっており、このケースは東北地方のバス事業者では初となる。

地域連携ICカードは、2021年春に栃木県宇都宮市周辺の関東自動車やJRバス関東の路線に「totra(トトラ)」という名で導入されることになっており、2022年春に開業する予定の宇都宮ライトレールも対象に入っている。

地域独自のサービスを維持しながら、相互利用可能な交通系ICカードの機能も備える「地域連携ICカード」の利用イメージ。《資料提供 東日本旅客鉄道・ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ・JR東日本メカトロニクス》