佐川急便の宅配便荷物輸送が検討されている九州新幹線。《写真提供 九州旅客鉄道》

佐川急便とJR九州は8月26日、宅配便荷物を九州新幹線で輸送する貨客混載事業の協業について基本的に合意したと発表した。

発表によると、九州新幹線の業務用室に宅配便荷物を収納した専用ボックスを積載することが検討されており、九州内での輸送効率アップを図りたい佐川急便と、九州新幹線の余剰スペースを活用して収入を上げたいJR九州の思惑が一致した。

対象区間は博多〜鹿児島中央間全線で、佐川急便福岡営業所〜鹿児島営業所間の輸送に利用。今後は、実施へ向けた実証実験を行なう予定だが、実施時期は未定。

佐川急便と九州の鉄道会社による協業としては、有田駅(佐賀県有田市)と佐世保駅(長崎県佐世保市)を結ぶ松浦鉄道に例があり、2019年11月から松浦駅(長崎県松浦市)と潜竜ヶ滝(せんりゅうがたき)駅(長崎県佐世保市)の間で宅配便荷物を輸送している。

佐川急便の宅配便荷物輸送が検討されている九州新幹線。《写真提供 九州旅客鉄道》 検討されている輸送方法。《図版提供 九州旅客鉄道》 松浦鉄道で行なわれている宅配便荷物輸送。写真は試行時の様子。《写真提供 国土交通省九州運輸局》