マイクロ波給電(Cota)が実現する未来《画像提供 豊田合成》

豊田合成は7月30日、車室内の快適性の向上や、スマートシティのインフラとしての活用などを視野に、次世代のワイヤレス給電であるマイクロ波給電の独自技術を持つ米国Ossiaと、共同開発する契約を締結したと発表した。

豊田合成はマイクロ波給電の応用拡大に向けた協業を円滑に進めるため、ベンチャー投資の専門組織を活用して2019年9月にOssiaに出資した。今回、両社は共同開発契約によってパートナーシップを深化させ、オープンイノベーションを加速させる。

豊田合成は事業環境の大きな変化に対応し、持続的な成長を実現するため、長年培ったコア技術と外部の知見の融合による新事業の創出や、自動車領域でのCASE・MaaSに対応した新製品の開発に注力している。この一環として2014年からワイヤレス給電の技術開発を始め、2018年には車室内のLEDをワイヤレスで点灯させる世界初の製品を実用化した。

Ossiaはマイクロ波を用いた非接触の電力供給による安全で快適な生活の創造を目指し、2008年に設立された。数メートル以上離れた複数の機器に同時に給電する世界初の技術を開発し、特許をグローバルに提供している。独自技術では、世界最大の家電・電子技術の展示会「CES」で2019年のイノベーションアワードを受賞するなど、技術力が評価されている。