ブガッティ・ディーヴォ《photo by Bugatti》

ブガッティ(Bugatti)は、『シロン』派生モデルの『ディーヴォ』の40名の顧客のために、最新のオンラインコンフィギュレーターを開設した。

シロン派生モデルのディーヴォは、1920年代後半、ブガッティを駆り「タルガ・フローリオ」で2度優勝したフランス人レーシングドライバー、アルバート・ディーヴォ氏に敬意を表したネーミングだ。ブガッティ・シロンをベースに開発。パフォーマンスをさらに引き上げた超高性能モデルで、世界限定40台を生産する計画だ。価格については、およそ500万ユーロ(約5億8100万円)と公表され、40台は完売している。

◆シロンに対して空力性能を向上させた専用デザイン

ディーヴォでは、シロンに対して、エアロダイナミクス性能のさらなる向上が追求された。フロントカバーには空気取り入れ口が追加されており、車両の有効断面積を減らすと同時に、フロント部分の空気の流れを改善し、空力効率を高めている。「エアカーテン」も最適化されており、車両のサイドの空気の流れが良くなっているという。

新設計のワイドなフロントスポイラーは、ダウンフォースを高め、フロントエアインレットに多くのエアを導きく。これにより、全体的な冷却性能を向上させた。

ブレーキは、車両の両側にある4つの独立した空気システムによって冷却される。空気は、フロントバンパーの上の高圧領域、フロントフェンダーの吸気口、フロントラジエーターの吸気口、タイヤ前方のディフューザーから取り入れられる。ベーンは、これらの領域からの冷気をブレーキディスクに送る。熱シールドは、熱風をホイールから排出する。これにより、ブレーキが過熱せず、タイヤの温度を常に最適に維持する。このシステムはすでにシロンで使用されているが、ディーヴォの場合、さらに冷却性能が引き上げられている。

◆ダウンフォースはシロンよりも90kg増加

ディーヴォのルーフには、NACAエアダクトが組み込まれた。専用設計のエンジンルームカバーと組み合わせることにより、エンジンルームへの非常に高いエアフローが確保されている。

後部には、新デザインのリアスポイラーが備えられた。このリアスポイラーは、エアブレーキとしても機能し、走行モードによって異なる角度に設定される。リアスポイラーの幅は1830mmで、シロンより23%幅広い。ワイドなリアスポイラーは、エアブレーキ性能を向上させるだけでなく、大幅にダウンフォースを高める。4本のテールパイプに対応したリアディフューザーも専用デザイン。発生するダウンフォースの合計は456kgで、シロンよりも90kg増加しているという。

◆足回りの専用チューンでコーナリング性能を追求

ディーヴォは、シャシーとサスペンションの専用チューンと軽量化により、さらなるコーナリングパフォーマンスを追求している。

シャシー開発の主な目的は、コーナリングダイナミクスを改善すること。この目的のために、キャンバー角が見直された。その結果、ディーヴォの最高速は380km/hに制限される。シロンが最高速420km/hを引き出す際に必要なトップスピードモードは装備されない。横加速度に関しては、ディーヴォは1.6gに達するという。

ステアリングとサスペンションは、すべてのモード(「EB」、「アウトバーン」、「ハンドリング」)で、よりダイレクトなレスポンスと大幅にスポーティなドライバビリティを実現するようにチューニングされた。

ディーヴォは、シロンよりも35kg軽量だ。この軽量化は、新設計の軽量ホイールやカーボンファイバー製インタークーラーカバーなど、さまざまな設計変更の結果になる。固定式のフロントディフューザーフラップ、断熱材の削減、軽量なサウンドシステムの採用により、重量を抑えた。重量を減らすために、センターコンソールとドアトリムの収納コンパートメントも省略されている。ディーヴォは、シロンよりもナルドグサーキットにおけるラップタイムを、8秒短縮しているという。

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