次世代バイオディーゼル燃料を搭載予定のいすゞのバス《画像:ユーグレナ》

いすゞ自動車とユーグレナ社は、石油由来の軽油を100%代替可能な次世代バイオディーゼル燃料が完成したことを発表。いすゞの藤沢工場シャトルバスにて同燃料の使用を4月1日より開始した。

世界中で多くの企業が温室効果ガス排出量削減に取り組んでいる中、いすゞとユーグレナ社は、含有率100%でも車両のエンジンに負担をかけることなく使用できる次世代バイオディーゼル燃料の実用化に向けた共同研究契約を2014年に締結。「DeuSEL(デューゼル)プロジェクト」としてともに取り組み、約6年の時を経て、次世代バイオディーゼル燃料が完成した。なお、いすゞは、2018年にユーグレナ社が研究開発用に試作した次世代バイオディーゼル燃料にて性能試験を実施。次世代バイオディーゼル燃料が石油由来の軽油と同等の性能であることを確認している。

いすゞは2020年3月、「いすゞ環境長期ビジョン2050」を策定。気候変動対策として温室効果ガスの排出量の最小化を推進し、脱炭素社会を目指し活動を進めている。その実現にはエネルギー自体の脱炭素化は欠かせない要素であるとの考えのもと、今後も次世代バイオディーゼル燃料の普及に向けた取り組みを続けていく。

ユーグレナ社は、次世代バイオディーゼル燃料の研究開発と生産を進めるべく、日本初のバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントを2018年10月末に竣工。また、いすゞ、横浜市、千代田化工建設、伊藤忠エネクス、ANAホールディングス、ひろしま自動車産学官連携推進会議をサポーターとして、「日本をバイオ燃料先進国にする」ことを目指す「GREEN OIL JAPAN(グリーンオイルジャパン)」を宣言し、バイオ燃料製造実証プラントの本格稼働とバイオジェット・ディーゼル燃料の供給を目指してきた。今回、次世代バイオディーゼル燃料が完成したことにより、「GREEN OIL JAPAN」宣言に賛同する企業に向けて、近日中に次世代バイオディーゼル燃料の供給を本格的に実施する。