ボルボカーズのスウェーデン・トースランダ工場《photo by Volvo Cars》

◆ボルボカーズ、スウェーデンと米国の工場を4月中旬まで一時休止

ボルボカーズ(Volvo Cars)は3月20日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大を受けて、スウェーデンと米国の工場を3月26日から4月14日まで一時的に休止すると発表した。

新型コロナウイルスの感染拡大は、新車市場の落ち込みや生産調整、従業員の不安など、さまざまな形でボルボカーズに深刻な影響を及ぼしている。ボルボカーズは、すべての従業員の健康と安全を重視しており、さまざまな予防措置の導入や出張の禁止などを、すでに開始している。

ボルボカーズは、スウェーデン本国と米国の工場を3月26日から4月14日まで一時的に休止する。スウェーデンでは、3工場が対象に含まれる。また、ベルギー工場は4月5日まで、稼働を停止する。

また、オフィスで働く事務系の従業員に関しては、3月26日からテレワークを導入していく。ボルボカーズは、これらの対応により、仕事が確保され、新型コロナウイルスが収束し次第、通常の生産体制に復帰できる、としている。

◆ジャガー・ランドローバー、英国生産を休止

ジャガー・ランドローバー(Jaguar Land Rover)とベントレー(Bentley)は3月20日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染拡大を受けて、英国工場の生産を一時的に停止すると発表した。両社ともに4月20日の生産再開を目指す、としている。

ジャガー・ランドローバーは、新型コロナウイルスの感染拡大を最小限に抑えながら、英当局のガイドラインに従って事業を継続する。ジャガー・ランドローバーは条件が整い次第、正常な生産体制への復帰に向けて取り組む。

現在、ブラジルとインドのジャガー・ランドローバーの工場は稼働している。中国の合弁工場は、新型コロナウイルスが収束したと見られることを受けて、2月24日に生産を再開している。

◆ベントレーは生産を4週間休止、事務系はテレワーク

一方、ベントレーは、英国クルーの本社工場の生産を、4週間停止する。新型コロナウイルスから従業員を保護し、サプライチェーンの混乱や一部の自動車市場での需要の減少にも対応する。

なお、事務系の従業員については、テレワークに切り替え、これまでで最大規模の遠隔勤務プログラムを導入する。また、会社の食堂や店舗の運営を見直し、ジム施設を閉鎖した。すべての会議はテレビ電話で実施され、出張も禁止した。主要なイベントは延期または中止する、としている。

ボルボカーズの米国工場《photo by Volvo Cars》 ジャガーの英リソフル工場《photo by Jaguar and Land Rover》 ベントレーの英クルー工場《photo by Bentley》