#310 アロンソ(トヨタ)《写真提供 TOYOTA》

1月5日、年初恒例のラリーレイド「ダカールラリー」の2020年大会が幕を開けた。元F1王者フェルナンド・アロンソの初参戦が大きな注目を集めているが、彼は2日目に苦境に遭遇し、四輪総合47位へと後退した模様。

今回のダカールラリーは初の中東サウジアラビア開催である。アフリカ、南米に続く“第3章”の始まりという格好になっている。現地5日、サウジアラビアの紅海側(西側)にあるジェッダからラリーはスタート。四輪(CAR)、二輪、トラック、クワッドなど、全カテゴリー総勢342台が新たなアドベンチャーへの挑戦を開始した(四輪は83台)。

今大会の最大注目要素は、やはり元F1チャンピオンにして近年はトヨタとともにルマン24時間レース2連覇を成すなど多彩な四輪競技活動を展開中の#310 フェルナンド・アロンソ。同じスペインの英雄、二輪でダカール総合優勝5度というマルク・コマをコ・ドライバー(ナビゲーター)に迎え、TOYOTA GAZOO Racingからトヨタ「ハイラックス」(HILUX)でダカール初参戦となった。

そのアロンソ、初日(現地5日)は11位で終えていたのだが、2日目(同6日)に大きなタイムロスを喫することに。アクシデントの詳細は不明だが、ダストのなかで視界を失ったようで、岩か何かへのヒットによりマシンを傷めた模様である。修復に長い時間を費やし、四輪総合47位へと後退(総合首位とは2時間40分近い差)。実戦参戦等も経つつ入念な準備を進めてきたアロンソ組だが、やはりダカール本番の壁がいきなり立ちはだかった、というところか。

2日目を終えて、四輪の総合首位はX-raid MINI JCW TEAM(マシンはJOHN COOPER WORKS RALLY)の#311 オルランド・テラノバ。同2位にはラリー界のレジェンドドライバー、BAHRAIN JCW X-raid TEAM(マシンはJOHN COOPER WORKS BUGGY)の#305 カルロス・サインツ(現役F1ドライバーであるサインツJr.の父)が続いており、“X-raid MINI”勢が1-2。

前回大会での初制覇に続く連覇を狙っているトヨタ・ハイラックス勢では、自身も連覇に照準を合わせる#300 ナッサー・アルアティアが総合3位、#304 ジニール・ドゥビリエが同6位につけている(#304 ドゥビリエは2日目のステージウイナー)。

ダカールラリー2020年大会は現地17日までの行程で実施される予定。総合優勝争いやアロンソの動向のみならず、トラックの日野(HINO TEAM SUGAWARA)に四輪市販車部門のトヨタ車体(TEAM LAND CRUISER TOYOTA AUTO BODY)、そして二輪のホンダ(Monster Energy Honda Team)といった常連の“日本勢”による挑戦にも熱い視線が注がれていくこととなる.

*本稿の順位等は、日本時間7日8時の時点でのダカールラリー公式サイトにおける表示等に基づく。

#310 アロンソ(トヨタ)《写真提供 TOYOTA》 #310 アロンソ(トヨタ)《写真提供 TOYOTA》 #310 アロンソ(トヨタ)《写真提供 TOYOTA》 #300 アルアティア(トヨタ)《写真提供 TOYOTA》 #300 アルアティア(トヨタ)《写真提供 TOYOTA》 #304 ドゥビリエ(トヨタ)《写真提供 TOYOTA》 #305 サインツ(MINI)《写真提供 Red Bull》