VWグループの次世代EV「ID.」ファミリー《photo by VW》

フォルクスワーゲングループ(Volkswagen Group)は10月21日、シンガポールで開幕した第26回ITS世界会議において、今後10年間でおよそ70車種の新型電動車を発売すると発表した。

フォルクスワーゲンが電動化攻勢の中心に据えるのが、「ID.」ファミリーだ。最初の市販モデルとして、『ゴルフ』セグメントに属するコンパクトEVの『ID.3』を2020年に発売する。これに続いて、SUVセグメントには『ID. CROZZ』を投入する予定で、さらにMPVの『ID. BUZZ』を順次、市場に導入していく。

フォルクスワーゲングループは今後10年間で、およそ70車種の新型電動車を発売する。生産台数は2200万台に到達する見通しだ。これらの電動車は、ブランドの垣根を越えて、フォルクスワーゲングループが開発した電動車専用プラットフォーム、「MEB」(モジュラー エレクトリック ドライブ マトリックス)をベースとする。

このMEBは、コンパクトカーからSUVや商用バンに至るまで、幅広いセグメントに使用することができる特長を持つ。ID.ファミリーの車台では、モーターがギアボックスとともにリアアクスルに組み込まれ、バッテリーが他のコンポーネントと共に車両のフロア下に効率よく搭載される。

モーターからリアアクスルへのパワーの伝達は、1速ギアボックスを介して行われる。WLTP基準による航続は、330〜550kmだ。出力125kWhの急速充電システムを利用すると、30 分以内にバッテリー容量の80%を充電できる。

フォルクスワーゲン ID.3《photo by VW》 フォルクスワーゲン ID.3《photo by VW》 フォルクスワーゲン ID.3《photo by VW》