三菱 i-MiEV《写真 三菱自動車》

三菱自動車は6月5日、世界初の量産型電気自動車(EV)『i-MiEV』の発表から10周年を迎えた。

ゼロエミッション車のi-MiEVは発売以来、環境性能、静粛性、走行性能、経済性などが評価され、一般ユーザーだけでなく、各国・各自治体での公用車、パトカー、タクシー、レンタカーなど幅広い用途で活用されている。また、災害時には、燃料供給の途切れたガソリン車に代わって物資・人員輸送に活躍したことで高い評価を受けた。

2018年4月にはバンパー形状の変更に伴い、軽自動車から登録車に変更。現行モデルは、16kWh大容量リチウムイオンバッテリー搭載車のみで、フル充電で164km(JC08モード)走行できる。

また、2011年には、i-MiEVのパワートレインを搭載した軽商用EV『ミニキャブ-MiEV』を発売。今秋からは日本郵便へ集配用車両として1200台の順次納入が予定されている。i-MiEVとミニキャブ-MiEVを合わせた累計販売台数は、2019年4月末時点で3万1000台以上だ。

さらに、2012年には、前年に発生した東日本大震災の経験から、車に蓄えた電力を取り出し、家電製品等への電力供給を可能にする「MiEV パワーボックス」を発売し、EVの電気を家庭用に有効活用するV2H(Vehicle to Home)の礎ともなった。また、i-MiEVの技術は、2013年に発売されたプラグインハイブリッドEV『アウトランダーPHEV』にもつながるなど、EVやPHEVに注力する同社にとって重要なモデルとなっている。

三菱 ミニキャブ-MiEV《写真 三菱自動車》 三菱 i-MiEV(2009年)《写真 三菱自動車》 三菱 i-MiEV(2009年)《写真 編集部》