Z2・Z1用シリンダーヘッド

川崎重工は、今なお根強い人気を誇る『750RS』(Z2、1973年)および『900 super4』(Z1、1972年)シリーズのシリンダーヘッドの再生産を行うと発表した。

Z2・Z1は、発売直後より好評を博し、ともにカワサキのモーターサイクルを象徴する歴史的なモデルとなった。Z2は国内で累計2万台以上を販売、Z1は世界で累計10数万台以上を販売。両モデルの強力なパワーと信頼性、環境への配慮は、現行モデルにも受け継がれている。

発売から約半世紀が経ち、旧車と呼ばれて久しいZ2・Z1だが、現在でも世界中のライダーから憧憬をもって愛され、レストアにより実際の走行が可能な美しい車両が数多く現存している。同社は、両モデルのオーナーのニーズに応え、シリンダーヘッドの再生産を決定した。

再生産するシリンダーヘッドは、カムシャフトブラケット、バルブおよびその周辺部品、タペットで構成。当時の図面に規定された仕様を、現代の製造技術・製造法により実現するというコンセプトに基づいて新たに開発する。なお、カムシャフトやシリンダーヘッドカバー、ガスケット類などは含まない。排気管取り付け用のスタッドボルト寸法は、後期型のM8を採用。『KZ1000Mk II』など通称「角ヘッド」のモデルには適応しない。

価格は未定。2019年秋に開設予定の販売専用サイトにて受注を開始し、2020年より販売を開始する予定。初回生産個数は1000個で、注文の状況に応じて増産を検討する。

また、シリンダーヘッド以外の部品、Z2・Z1以外の歴史的モデルの部品についても、今回の再生産に対するオーナーの声などにより、検討する予定だ。