DS(パリモーターショー2018)《撮影 工藤貴宏》

フォルクスワーゲンや日産が参加を見合わせるなど、「苦戦」が報じられた2018年のパリモーターショー。たしかに前回に比べると展示会場面積は減り、120年の歴史を誇る最古もモーターショーと言えども「モーターショーの地盤沈下」を感じる面があるのは事実だ。

しかし、実際に現地に足を運ぶとそういったネガティブな報道ばかりがパリモーターショーの姿ではないことを感じた。今年は、BMWによる新型『3シリーズ』のワールドプレミアにはじまり、一部のイベントでは公開されているものの公式披露としては初となる『Z4』や『8シリーズクーペ』、そして『X5』を展示。メルセデスベンツも『Bクラス』と『GLE』をワールドプレミアしたほか、初のピュアEV専用車となる「EQC」を展示するなど新型車が盛りだくさん。両社の新作大量展示がモーターショーを盛り上げていた印象を受ける。

ところで、そんなモーターショー会場でもっとも混雑が激しく、写真撮影が難しかったのは「DS」のブースだ。

BMWブースやメルセデスベンツ・ブースも混雑が激しかったが、『DS3クロスバック』をワールドプレミアしたDSブースは面積が狭いうえに、建物のような囲いの中にクルマを大量展示したことで人が殺到していたから、雑然さでドイツ勢をリード。混雑とクルマの近くのスペースが少ないことで、写真撮影は困難を極めた。もしかしたら、開催地フランスのブランドかつワールドプレミアということで、ブースを訪れる人の数も多かったのかもしれない。

2018年のパリショーは10月14日に幕を閉じたが、訪れた人の数は公式発表によると100万人。これは2018年のジュネーブショー(66万人)、2017年のフランクフルトショー(81万人)、そして2017年の東京ショー(77万1200人)や2018年のデトロイトショー(約80万人)を上回り、先進国で開催されるなかではもっとも多くの人が集まるモーターショーということになる。

DS3クロスバック(パリモーターショー2018)《撮影 工藤貴宏》 DS3クロスバック(パリモーターショー2018)《撮影 工藤貴宏》 DS3クロスバック(パリモーターショー2018)《撮影 工藤貴宏》 BMW(パリモーターショー2018)《撮影 工藤貴宏》 メルセデスベンツ(パリモーターショー2018)《撮影 工藤貴宏》