旭化成(CEATEC 2018)《撮影 大野雅人(GazinAirlines)》

旭化成の人たちも想像しなかったほどの、まさかの行列。入場規制---。旭化成エレクトロニクスは、「ACT Connected Home Solutions 2018」をテーマに、微小なエネルギーがもたらす無限の可能性を紹介するブース仕立て。(CEATEC JAPAN 2018)

「空気中のわずかなエネルギーや簡単な動作を利用し、電力に変換」「自然界に負荷をかけることなく、日々の暮らしがより便利に」というアイテムを、8畳ほどのムーディーな通路のなかに展示。この一方通行路が人気で、初日は行列が絶えることなく続いた。

展示アイテムは「fuku(吹く)」「kanaderu(奏でる)」「terasu(照らす)」「tomosu(灯す)」「kazasu(かざす)」がテーマの5種類。fuku(吹く)は呼吸の見える化で、吹きかけた息により光の表情が変化する「新感覚で塗り絵気分になれる照明のデモ」。同社製二酸化炭素センサーを使い、二酸化炭素濃度に応じて光の色を調整するというもの。

「空間の二酸化炭素濃度上昇は人体に悪影響をもたらすけど、空気質を保つために換気システムが常時フルパワーで動作すると、せっかく冷やした(温めた)空気がどんどん排出されてしまい、冷暖房効率が下がる。この二酸化炭素センサー使って部屋の二酸化炭素をモニタリングし、最適な換気制御で空気質を保ちながら空調の省エネ化を実現させる」(同社)

kanaderu(奏でる)は同社製3Dスマート磁気センサースイッチを使ったアイテム。同スイッチを使い、3次元の地場を検知。地場に応じて音を変化させるというもの。「3Dの磁場を検知し。消費電流が低く、電池駆動に最適」という。

terasu(照らす)は、同社の環境発電用ICと色素増感太陽電池を組み合わせ、光の微弱なエネルギーだけで通信システムを起動させるというもの。「超低消費電流で電圧監視、電源供給制御でき、0.2Vの入力電圧から自己起動・昇圧を始める」という。

同じく同社の環境発電用ICを使うtomosu(灯す)は、光の微弱なエネルギーだけでLEDを発光させる。色素増感太陽電池(発電パネル)から昇圧+電源制御用の同社製環境発電用ICを介して、環境発電によって電池なしでLEDを光らせる。

最後のkazasu(かざす)は、同社製赤外線センサーICを使ったアイテム。「世界最小、超小型・薄型表面実装パッケージ」「人感接近検知アルゴリズム内蔵」が売りの赤外線センサーICを使い、人の動きを検出すると、モニターがオン・オフする。「電池駆動可能な低消費電力を実現させ、システム開発の負荷を軽減させる」という。

旭化成(CEATEC 2018)《撮影 大野雅人(GazinAirlines)》 旭化成(CEATEC 2018)《撮影 大野雅人(GazinAirlines)》 旭化成(CEATEC 2018)《撮影 大野雅人(GazinAirlines)》