カートラジャパンのミシュランタイヤのブース。《撮影 中込健太郎》

28日に開幕したクルマ旅のイベント「カートラジャパン2018」にはミシュランタイヤもブースを設け、その歴史と、いかに自動車文化に広く貢献してきたか。今回はクルマ旅の側面からも紹介している。

「ミシュランガイド」といえば、クルマ好きのみならず、グルメやホテルのクオリティの評価として、信頼を寄せる人は多い。「でも、実はあのガイドを作っているのがタイヤメーカである私たちであることをご存じない方が実はまだまだ少なくないのです」と、カートラジャパン2018の会場のブースでミシュランタイヤを紹介する担当者は話す。

そもそもミシュランガイドは、自動車の黎明期に、もっとクルマで出かけてほしい、旅の喜びを味わってほしいという願いからスタートした「クルマ旅の指南本」なのである。「コンシェルジュデスクのようなものを設け、クルマでの旅行計画のアドバイスなども行っていたようです。けれども、標識なども整備されておらず、旅人たちはかなり不便な想いもしていたようです。そういう声を集約してフランス政府に進言したり、手が回らなかったところにはミシュランが標識などを置いたケースもあったようです。今でも田舎の方には裏にミシュランのマークの入った石碑のような標識がある場所もあるそうです」と前出の担当者。

フランス車というとバカンスにロングドライブをするので、実用的で乗り心地が良く、クルマ旅に向いているというイメージも強いが、実はそういう文化までもミシュランが作ったということか。会場にはその他、一番最初にミシュランマンが登場したポスターに関しての紹介や、もちろん、ロングドライブでタイヤが担う安全性に関しての啓もうなども行われていた。

クラシックカー向けのタイヤなども積極的にラインナップし、ミシュランにしかサイズのないタイヤも少なくない。夏に同じ幕張メッセで開催されたオートモビルカウンシルでもそんなレトロフィットな旧車向けタイヤの紹介も行われていたが、クルマ旅という点でも、ミシュランが切り拓いてきた功績は決して小さくないことがわかる。

モータースポーツの現場でも着実に実績を見せつけ、市販車用タイヤとしても絶大な信頼を寄せる人は少なくないミシュランタイヤ。路面を知り尽くしたタイヤは、クルマでの旅路を切り拓いてきた張本人でもあるということか。ミシュランの技術面のみならず、こうした自動車文化への貢献からも目が離せない。

ミシュランガイドはもともとクルマ旅促進のために作られたガイドブックだった。《撮影 中込健太郎》 タイヤを身近に感じることのできる冊子は飛び出す絵本になっていた。《撮影 中込健太郎》 会場に持ち込まれたタイヤは、オートバックス専売モデルのオールシーズンタイヤ。サマータイヤとしての性能を充実させ、ドライ路面での走りの質と静粛性にもこだわっているという。《撮影 中込健太郎》 初めてビバンダムが登場したポスター。《撮影 中込健太郎》 クルマの歴史にタイヤあり。クルマ旅にも欠かせない存在だ。《撮影 中込健太郎》