公道走行が禁止された電動一輪車に乗り、歩道内を走行していた女が無免許運転などの容疑で書類送検された。自転車感覚で乗り回していたとみられるが、日本の法規上は軽自動車扱いとなるために今回のような措置となった。

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京都府警は26日、公道での走行が禁止されている電動一輪車で京都府京都市東山区内の国道などを走行したとして、同区内に在住し、ネパール国籍を持つ28歳の女を道路交通法違反容疑で書類送検した。

京都府警・東山署によると、道交法違反(無免許運転、通行区分違反)容疑で書類送検された女は2018年7月10日の午前7時55分ごろ、国内では公道走行が禁止されている中国製の電動一輪車(移動型支援ロボット)に乗り、東山区内の国道1号で歩道上を走行した疑いがもたれている。

この電動一輪車は体の重心移動を検知して走行するもので、最高速度は約30km/h。日本国内の道路運送車両法ではモーター出力から軽自動車扱いとなるが、ブレーキやウインカーを装着していないことからナンバープレートを得ることはできず、乗っていた女もクルマの運転に必要な免許を所持していなかった。

通行人から「登校中の小学生が歩いている歩道をかなりの速度で走行していて危ない」との通報を受け、警察では女に対して公道での走行は止めるように指導してきたが、聞き入れることがなく、繰り返しの使用が確認できたことから道交法違反で摘発し、書類送検した。

電動一輪車の乗員を無免許運転で摘発したのは関西では今回が初めて。聴取に対して女は「歩くのが面倒で、通勤に使用していた」などと供述しているようだ。女の自宅から勤務先までは約450mの距離だったという。

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書類送検された女が乗っていた電動一輪車は海外製で、市販価格は10万円程度だという。中国など、海外では自転車に代わる最新のモビリティとして注目されているが、モーター出力が比較的大きく、速度も高いことから日本では軽自動車(軽四輪車)の扱いとなってしまう。日本国内でも通信販売を利用した入手は容易で、販売している会社は「公道では使えません」としているが、購入者(利用者)がそれを遵守しないケースは多々あるとみられている。