踏切内に留まっていたトラックと、通過中の貨物列車が衝突する事故が起きた。
トラックは前方の国道が混雑していたため、荷台部分が踏切内に残る状態となっていたという。

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10日午後0時15分ごろ、秋田県井川町内にあるJR奥羽本線の踏切で、踏切内にはみ出していた中型トラックの荷台部分と、通過中の貨物列車が衝突する事故が起きた。人的な被害は無かったという。

秋田県警・五城目署によると、現場は井川町今戸付近(八郎潟〜井川さくら駅間)にある踏切で、警報機と遮断機が設置されている。トラックは踏切の先にある交差点から国道7号へ入ろうとしていたが、混雑のために前進することができず、荷台部分を踏切内にはみ出させたまま停車。待機している最中に踏切の警報機や遮断機が作動。進むことができないまま、荷台部分に通過中の貨物列車が衝突した。

衝突によってトラックの荷台部分が中破。トラックに乗っていた男性2人と、貨物列車の運転士にケガはなかった。

踏切から交差点までは約5mあったが、トラックの全長は約8mとなっており、3mほどが踏切内に留まっていた。踏切自体は大型車の通行が禁止されていなかった。警察では運転者から往来危険容疑で事情を聞くとともに、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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現場の踏切に続く道路はトラックが踏切外に停車できるスペースを構造的に有していないが、大型車両の通行自体は禁止されていなかった。事故を起こしたトラックの運転者は現場の踏切を通過するのが初めてであり、こうした構造を把握していなかったようだ。

国道の交差点には信号機も設置されていたが、これは歩行者用のものであり、ボタン操作しないと国道側の信号が赤になることはなく、交通量も多い区間であったことからトラックはなかなか合流できなかったとみられている。