高耐熱性 二次実装アンダーフィル材

パナソニック・オートモーティブ&インダストリアルシステムズは、車載部品の実装信頼性を向上する高耐熱性二次実装アンダーフィル材「CV5794シリーズ」を製品化し、2018年10月から量産する。

先進運転支援システム(ADAS)や自動運転など、車載システムが高機能化しているのに伴って、車載半導体パッケージは、配線微細化が進んでおり、はんだ接合部の面積が小さくなることによる接合強度の低下が課題となっている。今後、IVI(次世代自動車通信システム)によるコックピットの情報集中化に伴って半導体パッケージサイズが大型化する見通し。

こうした状況を背景に、同社は独自の樹脂設計技術によって車載用に適した実装信頼性と、大型半導体パッケージの生産性向上に貢献する高耐熱性二次実装アンダーフィル材を製品化した。

車載カメラモジュールやミリ波レーダー用モジュール、車載ECU(電子制御ユニット)、次世代コックピット/IVI(次世代自動車通信システム)などへの半導体パッケージや電子部品の実装補強向けを想定している。

新製品は高い耐熱性を確保、温度サイクル試験でマイナス55度から125度で5000サイクルに合格した。ガラス転移温度は業界最高となる180度、熱膨張係数は20ppm以下を達成した。

粘度が1Pa・s以下と高い流動性を確保し、大型半導体パッケージ(20mm角以上)の実装補強にも対応する。冷蔵保存ができ、取り扱いが容易で、輸送コストの削減にも貢献する。

製品は9月5〜7日までポートメッセなごやで開催される「第1回名古屋オートモーティブワールド2018」に出品する。