マクラーレンで商品戦略の責任者を務めるアレックス・ロング氏《撮影 小松哲也》

マクラーレンオートモーティブは、7月12日にグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで世界初公開したばかりの『600LT』を、東京都内で報道陣に披露した。

600LTは『F1GTRロングテール』に由来するLTの名称を冠した公道走行可能なスポーツシリーズの新型車で『570Sクーペ』をベースに開発された。

マクラーレンで商品戦略の責任者を務めるアレックス・ロング氏は「マクラーレンが造ったクルマの中でも最もスリリングなクルマが600LT」と紹介した。

またロング氏は「LTのDNAを実現するために我々はドライバーとの一体感、パワーとパフォーマンスの強化、軽量化とパワーウェイトレシオの強化、エアロダイナミクスの最適化、サーキット仕様のダイナミクス、そして希少性の6つの柱を掲げた」と明かした。

このうちドライバーとの一体感についてロング氏は「LTらしさの尺度」とした上で、「指先とシートから感じる感覚、これはパワートレインやシャシーバランスのチューニングによって高められている。五感を研ぎ澄まし、力の限界まで真剣に、高速で運転することができるクルマ」と解説した。

またパアーに関しては「100%アルミ製の3.8リットルV8ツインターボエンジンはドライバーの背後のシャシーのごく低い位置に搭載され機動力を向上している。また背圧の大幅な削減、低減を、より短いトップエグジットエキゾーストとマフラーシステムで実現し、最高出力を7500回転で600馬力まで向上している。エンジンのリキャリブレーションにより最大トルクは5500回転で620Nmを達成している」と述べた。

一方、軽量化では「すべてのマクラーレンLTの中核にある。600LTでは570Sクーペに対し96kgの削減を達成した。最軽量モデルの乾燥重量は1247kg。カーボンファイバーを車体全体に使ったほか、独自のカーボンファイバーシャシーを採用。インテリアはカーペットも削減し、ガラスも薄くした。『P1』で初採用したカーボンファイバー製レーシングシートのほか、希望者には『セナ』向けに開発した超軽量カーボンファイバー製レーシングシートで、さらに軽量化も可能になっている」という。

この結果、「0-200km/h加速は、わずか8.2秒で、フェラーリ『488GTB』、ランボルギーニ『ウラカン・ペルフォルマンテ』、そしてポルシェ『GT2 RS』よりも速い」とのことだ。

600LTは10月から生産を開始し「生産期間は12カ月だけなので、限られた人たちだけが手に入れることができる。希少性を確保することができる」とロング氏は強調した。すでにオーダー受付が始まっているが具体的な生産台数は明らかにしていない。価格は2999万9000円からとしている。

マクラーレン600LT アジア・パシフィック プレミア《撮影 小松哲也》 マクラーレン600LT アジア・パシフィック プレミア《撮影 小松哲也》 マクラーレン600LT アジア・パシフィック プレミア《撮影 小松哲也》 マクラーレン600LT アジア・パシフィック プレミア《撮影 小松哲也》 マクラーレン600LT アジア・パシフィック プレミア《撮影 小松哲也》 マクラーレン600LT アジア・パシフィック プレミア《撮影 小松哲也》 マクラーレン600LT アジア・パシフィック プレミア《撮影 小松哲也》 マクラーレン600LT アジア・パシフィック プレミア《撮影 小松哲也》 マクラーレン600LT アジア・パシフィック プレミア《撮影 小松哲也》 マクラーレン600LT アジア・パシフィック プレミア《撮影 小松哲也》 マクラーレン600LT アジア・パシフィック プレミア《撮影 小松哲也》