アウディ R8 LMS GT4

アウディジャパンは7月12日、『R8クーペV10』(Audi R8 Coupe V10)をベースに開発したレーシングカー「R8 LMS GT4」(Audi R8 LMS GT4)の本格販売を開始すると発表した。価格は2989万円(スターターキット、ハンドオーバー作業費用込み。輸送費、スペアホイール、その他オプションは別途)。

GT4は、GT3とTCR(ツーリングカー)の中間に位置する四輪モータースポーツのカテゴリー。GT3同様、各社から市販モデルをベースとしたレーシングカーがリリースされており、近年ジェントルマンドライバーの受け皿として人気が高まっている。

R8 LMS GT4は、R8クーペ V10をベースに開発したMR(ミドシップエンジン/後輪駆動)駆動のレーシングカー。5.2リットルV10 DOHCエンジンと7速Sトロニックトランスミッションとの組み合わせで最高出力495ps、最大トルク550Nmを発生する。R8 LMS GT4はデリバリー開始から約3か月が経過した2018年3月中旬までに50台が製造され、デビュー戦となったドバイ24時間レースでクラス優勝を飾っている。構成部品は市販モデルと60%以上が共通で、同じ独ベーリンガーホフ工場で生産。相乗効果により、リーズナブルな価格や維持費を実現。本格販売に向け、日本国内では、アウディジャパンのカスタマーレーシングビジネスパートナーであるアドバンスステップがテスト車両を新たに配備した。

アウディは2009年よりアウディスポーツカスタマーレーシングプログラムを通じて、「R8 LMS GT3」を供給しており、日本でも2012年以来、SUPER GTのGT300クラスに「R8 LMS」で参戦。また2016年より、『RS3セダン』をベースにしたレーシングカー「RS3 LMS」の販売を開始。現在、スーパー耐久シリーズ ST-TCRクラスに、RS3 LMSで参戦するチームをサポートしている。

アウディスポーツは、プライベートチームに対するスペアパーツの供給、プロフェッショナルなサポートを世界中のネットワークを通じて行う。日本でもパーツトレーラーを国内外のレースに配備するなど、既にR8 LMS、RS3 LMSのためにネットワークを構築。R8 LMS GT4に対してもこれらのサービスを生かし、モータースポーツシーンでのチームの活動をサポートしていく。