ZFのクラウドベースのメンテナンス事前通知機能のイメージ図

ZFは6月27日、次世代モビリティをテーマにした「テクノロジーデイ2018」を開催し、大型商用車向けトランスミッション「TraXon」にメンテナンス事前通知機能を採用すると発表した。

このデジタルソリューションは、実際の使用状況に合わせたメンテナンスを可能にし、車両の運用効率を向上させるもの。故障によるダウンタイムを短縮し、運送事業者のコストを削減する目的で開発された。

運送事業者は、クラウドを通じてトランスミッションオイルやクラッチディスクといったコンポーネントの状態を常時、把握することが可能に。これにより、メンテナンスを前もって計画することができるようになる。

メンテナンス事前通知機能では、車両メーカーの工場出荷時に車両に取り付けた送信モジュールが、トランスミッションの状態に関する情報を、車両メーカーのクラウドに転送。車両メーカーのデータプラットフォームに接続しているZFクラウドは、供給されたデータから構成部品に関する詳細レポートを作成する。その情報によって、車両メーカーまたは運送事業者が、メンテナンス計画を立てることが可能になるという。

ZFはメンテナンス事前通知機能において、トランスミッションオイルやクラッチディスクといった重要コンポーネントと消耗部品に重点を置く。データを常に評価し、適時に消耗部品の交換または修理をすることで、費用のかさむ故障を回避。その結果として、車両の保有コストの大幅な削減が可能になる、としている。