神戸製鋼 加古川製鉄所

神戸製鋼は4月4日、加古川製鉄所薄板工場にて、自動車用超ハイテン鋼板の需要拡大に対応するため、新たに薄鋼板の連続焼鈍設備を中心とした設備投資を実施すると発表した。投資額は約500億円。2021年2月の稼働開始を目指して、設備建設を進めていく。

近年、自動車メーカーは厳しさを増す燃費規制と衝突安全規制への対応のため、車体の軽量化と高強度化を推進。自動車用ハイテン鋼板に対する需要拡大、機能向上ニーズが今後さらに高まっていくと見込まれている。

新設備は、連続焼鈍設備と溶融亜鉛めっき・合金化設備を併せ持つ、冷延鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板兼用製造ラインとその付帯設備。連続焼鈍設備は最新鋭の熱処理機能を備え、冷延鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板にて、顧客ニーズに即した高加工性超ハイテン鋼板の生産が可能となる。また設備新設に伴い、既存の生産設備や構内物流設備の能力増強も併せて実施する。

神戸製鋼は、自動車用ハイテン鋼板の生産拠点として日本、米国、中国と、日米中3極でのグローバル生産体制を整えている。今回の設備投資により、加古川製鉄所は高加工性超ハイテン鋼板の生産拡大が可能となり、現在米国で建設中の新溶融亜鉛めっきラインと合わせ、日米での高加工性超ハイテン鋼板の同時生産を実現する。