ここ数日、北陸地方では大雪に見舞われているが、積雪によって軌道内も埋まってしまい、道路と勘違いしたクルマが誤進入してしまうトラブルが発生した。幸いにも事故にはつながらなかったが、13本の列車が運休するなどの影響が出ている。

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14日午後7時10分ごろ、石川県小松市内にあるJR北陸本線の踏切から軽乗用車が軌道内へ誤進入し、約50m先で立ち往生するトラブルが起きた。積雪によって並行する道路と見誤ったことが原因だという。

石川県警・小松署によると、現場は小松市島町付近(粟津〜動橋駅間)にある踏切。警報機と遮断機が設置されている。同市内に在住する65歳の男性が運転する軽乗用車は踏切を右折して軌道内に進入。約50m進んだところで身動きが取れず、立ち往生した。

踏切から軌道内に進入していくクルマを目撃した通行人が踏切の非常ボタンを操作。これによって列車の運行はストップしたため、衝突などの事態は避けられたが、クルマの撤去には約3時間を要したことから、金沢〜福井駅間の上下線で13本の列車が運休。遅れは最大3時間40分に達したという。

トラブルが発生した際、踏切周辺には15cmほどの雪が積もっており、軌道と道路の判別がつきにくい状態だった。警察の聴取に対して運転者は「並行している道路と見誤って、線路内へ進入してしまった」などと供述しているようだ。

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「線路(軌道)と並行する道路と見誤った」というのが、こうした誤進入の事案で最も多い言い訳となる。通り慣れた道ほど注意を怠りがちとなり、進路を確認しないまま漫然とハンドルを切るとこういうことに。本人はそこが道路だと思い込んでいるため、「何か違う」と気づいたときには奥まで入り込んでしまって脱出できなくなってしまう。