前日まで正月の恒例行事でもある「大学対抗 箱根駅伝」で盛り上がっていた区間で起きた多重衝突事故。逸脱側にブレーキ痕は見当たらなかったという。

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4日午後1時30分ごろ、神奈川県小田原市内の国道1号を走行中の乗用車が対向車線側へ逸脱。対向車2台が衝突する事故が起きた。この事故で逸脱側の運転者が死亡。順走側の3人が重軽傷を負っている。

神奈川県警・小田原署によると、現場は小田原市酒匂5丁目付近で片側1車線の直線区間。下り線側を西進していた乗用車が対向車線側へ逸脱し、直後に対向車線側を順走してきたワゴン車と正面衝突。ワゴン車には後続の軽乗用車も追突するなど、車両3台が関係する多重衝突に発展した。

この事故で逸脱側のクルマを運転していた53歳の男性が全身強打でまもなく死亡。対向側2台に乗っていた3人が胸部打撲などの重軽傷を負い、近くの病院へ収容されている。

逸脱側にはブレーキ痕が無く、警察では運転していた男性が意識を失っていた可能性も視野に入れ、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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現場でブレーキ痕が見当たらない場合、10年前ぐらいまでは「居眠り運転や漫然運転」を疑うことが多かったが、最近では「疾病による意識喪失」もセットで疑うようになってきた。「疾病による意識喪失」がクローズアップされ、実際にそうしたケースで発生する事故も有意に増えたという判断がなされたからなのだが、今回はどちらだろうか。