13日午前1時15分ごろ、群馬県渋川市内の関越自動車道上り線で、大型トラックなどの車両5台が関係する多重衝突が発生。うち1台から劇物の入ったポリタンク多数が落下する事故が起きた。事故による人的な被害は無かったという。

群馬県警・高速隊によると、現場は渋川市赤城町勝保沢付近で片側2車線の直線区間。第1車線を走行していた大型トラックに対し、後続の乗用車が追突。この際に大型トラックから脱落したスペアタイヤが滑走して第2車線側へ進入。これを避けようとした別の大型トラックが急ハンドルを切ったことで中央分離帯に突っ込んで荷台部分が損壊。劇物(水酸化ナトリウム)の入ったポリタンク約500個が周囲に落下し、このタンクに後続車2台が衝突するなど、車両5台が関係する多重衝突に発展した。

事故による人的な被害は無かったが、落下や衝突の衝撃によってタンク多数が破壊されて中身が約300mに渡って散乱。これを除去するために現場を含む上下線の一部区間が約8時間に渡って通行止めとなった。

警察では最初に事故を起こした乗用車の前方不注視が主因とみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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事故を起こしたトラックの荷台から落下したのは、劇物である水酸化ナトリウムの入ったポリタンクだった。

「事故による人的な被害はなかった」とされているが、事故後に通りかかった人が撤去の手伝いを行っていた際、破損したポリタンクの中身を知らずに触れてしまい、化学やけどを負ってしまったようだ。

タンクの大部分は損壊せずに済んだようだが、撤去後の路面清掃も必要とされたために長時間の通行止めが発生している。