スズキ 長尾正彦常務役員《撮影 池原照雄》

スズキが8月3日に発表した2018年3月期の第1四半期(4〜6月期)連結決算は、営業利益が前年同期比44%増の850億円と大幅に増え、同期で過去最高となった。主力のインドで好調を持続するなど四輪車販売が過去最高となって収益を底上げした。

同期の四輪車グローバル販売は10%増の74万1000台。インドが過去最高の14%増と好調を持続したほか、日本も軽自動車が回復して8%のプラスを確保した。販売増や車種構成の変化で267億円の営業増益効果をもたらした。

為替は影響の大きい対インドルピーで円安となり、営業損益段階で31億円の増益要因になった。純利益は72%増の654億円で、これも過去最高だった。

ただし、通期の業績は営業利益2400億円(前期比10%減)、純利益1450億円(9%減)としている従来予想を据え置いた。記者会見した長尾正彦常務役員は第1四半期の業績について「増益は四輪車の売上増によるものが大部分。二輪車もようやく黒字化ができた」と評価した。

また、通期の業績予想については「これから何らかのリスクを描いているわけではない。順調なスタートとなったが、まだ第1四半期が過ぎたばかりなので、据え置きとさせていただきたい」と、説明した。

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