子ども車内放置検知システム実証のイメージ(実際の車両とは異なる)《写真提供 アイシン》

アイシンは、刈谷市が推進する「刈谷スマートシティ」の取り組みの一環として、刈谷市内の幼稚園など3つの施設と連携し「子どもの車内放置検知システム」の実証実験を開始した。

今回の実証実験では、子どもを送迎する施設のバスに、センシングによる検知・通報、運転手に点検を促す仕組み、園児自ら救助を求める「助けてボタン」の3つの手段を組み合わせた専用システムを装備する。実際の運用を検証しながら実用化に向けたさらなる改良や精度の向上につなげる。

アイシンの「子どもの車内放置検知システム」は、センサーに薄型ミリ波レーダーを採用しており、対象物を把握する解像度が非常に高いのが特徴。センサーから得られた情報は、対象物の位置を示すドットデータとして集積され、子どもが呼吸する時のわずかな胸の動きを検知し生体反応としてとらえることで、子どもとそれ以外のものを識別する。

同社では今後、システムを後付け可能な商品として販売していくことを検討している。

乗用車や施設の送迎バスで車内に取り残された子どもが熱中症で亡くなる事故が相次ぎ、世界的に重大な社会課題となっている。こうした痛ましい事故を防ぐため、システムの実用化を目指す。

子ども車内放置検知システム実証のイメージ(実際の車両とは異なる)《写真提供 アイシン》