新潟県上越市(2021年1月)《Photo by Carl Court/Getty Images News/ゲッティイメージズ》

政府は、近年の豪雪地帯をとりまく課題への対応を踏まえて「豪雪地帯対策基本計画」の見直しを閣議決定した。

豪雪地帯対策基本計画は、豪雪地帯対策特別措置法によって豪雪地帯における雪害の防除その他積雪により劣っている産業の基礎条件の改善に関する施策の基本となるべき計画として定めることとされている。

基本計画は1964年に策定し、これまでに5回改正してきた。2022年3月に豪雪地帯対策特別措置法の一部を改正する法律が施行され、近年の豪雪地帯をとりまく課題への対応を踏まえ、今回現行の基本計画を見直す。

新しい基本計画では、「基本理念」を創設する。雪に強く安全に安心して暮らすことのできる地域社会実現や、雪国の自然的特性、固有の文化を生かした取り組み推進など。

重点事項として「除排雪の担い手の確保と除排雪体制の整備」を新設する。冬期交通確保のための除排雪事業者の確保や建設業の担い手確保、除雪機械更新への配慮など。

また、重点事項として親雪を通した文化育成及び交流促進や雪冷熱エネルギーなど、利雪を通して地域振興する「親雪・利雪による個性豊かな地域づくり」を新設する。

豪雪地帯対策基本計画見直しの概要《資料提供 国土交通省》 豪雪地帯対策基本計画見直しの概要《資料提供 国土交通省》 新潟県津南町で除雪作業にあたる自衛隊(2005年1月)《Photo by Koichi Kamoshida/Getty Images News/ゲッティイメージズ》