「第28回ITS世界会議ロサンゼルス2022」が開催されたロサンゼルス・コンベンションセンター《写真撮影 会田肇》

9月18日より米国ロサンゼルスで開催されていた「第28回ITS世界会議ロサンゼルス2022」が22日閉幕した。会期中は64カ国から約6000人の専門家が参加し、180以上のセッションで安全性、脱炭素化、デジタル・インフラストラクチャに焦点を当てた議論が交わされた。

◆エリザベス女王への黙祷でスタートしたロサンゼルス大会
ロサンゼルスでの開催は、本来2020年に“第27回”として開催される予定だったが、コロナ禍の影響を受け、ITS世界会議史上初めての中止の憂き目を見た。今回はその時の“リベンジ開催”でもある。開会式では、スタート当初こそ満員の観衆を揺るがすサンバのパフォーマンスが披露されたが、その後は一転して英国エリザベス2世女王に黙祷を捧げる静寂な中でロサンゼルス大会は開幕した。

そして、5日間の全日程を終えてITS America のCEO であるLaura Chace氏は、「(一度は中止されたこのイベントが)世界中の業界リーダーを再び集めることができたことを嬉しく思う。会議では輸送技術がどのようにすべての人にとってより安全で、より環境に優しく、よりスマートな未来を創造しているかについて話し合うことができた。これにはとても感激した」と大会を振り返った。

また、本大会でイベントディレクターを務めたJaime MacAuley氏は、「ITS世界会議2022は、世界の業界専門家を成功裏に結びつけ、未来に向けたスマート輸送ソリューションを開発した。ショーが見せた国際的な多様性とその足跡を見ることができたのはとても素晴らしいことだった」とも述べた。

◆3年後には再びアメリカのジョージア州アトランタでの開催が決定
また、閉幕に当たっては、2025年に予定されている第31回ITS世界会議が、米国ジョージア州アトランタで開催されることも決定した。

これについてジョージア州運輸省Russell R.McMurry長官は、「2025 年 ITS 世界会議をアトランタで開催できることを嬉しく思う。二酸化炭素排出量を削減し、より持続可能な輸送ソリューションを提供するという継続的な目標の一環として、このイベントはジョージアの人にとって安全で持続可能な輸送を提供するための継続的な取り組みを目指す」と開催にあたっての抱負を述べた。

ITS世界会議は1994年にパリで第1回が開催されて以来、欧州・アフリカ/アジア・オセアニア/北・南米の3地域で順番に開催地を決めてきた。今後のITS世界会議は、2023年に中国・蘇州、2024年にアラブ首長国連邦・ドバイで開催際されることが決まっている。

19日の開会式はほぼ満席の中で開催された《写真撮影 会田肇》 開会式は派手なサンバのアトラクションでスタートしたが、この後は一転しても棟を捧げる場となった《写真撮影 会田肇》 2023年10月に開催される中国・蘇州が会場に出展していた《写真撮影 会田肇》 ITSアメリカ関連の企業が出展《写真撮影 会田肇》 欧州チーム「ERTICO」のブース。欧州各国から多くの出展があった《写真撮影 会田肇》 ドイツは個別に出展《写真撮影 会田肇》 イギリスは個別に出店出展《写真撮影 会田肇》 ITS世界会議の常連でもある台湾は今年も個別に出展《写真撮影 会田肇》 毎年多くの企業を出展する韓国《写真撮影 会田肇》 ITSジャパンのブースは、もっとも大きなエリアを占めていた《写真撮影 会田肇》