簡易型止水板『Flood Guard F』。《写真撮影 関口敬文》

6月29日から7月1日まで、東京ビッグサイトで開催されている地域防災EXPO。株式会社モリタのブースでは、簡易型止水板『Flood Guard F』が展示されている。

この製品は、昨今増えつつあるゲリラ豪雨や台風による洪水の、床下浸水を防止する対策用品。土のうによる浸水防止策も無意味ではないが、運搬、設置に時間がかかり、年配者、力の弱い女性には積み上げるのも困難となる。また積み上げ方が悪いと隙間ができてしまい、浸水が多くなってしまう。Flood Guard FはABS樹脂製のため、強靱な強度と軽量さを兼ね備え、誰でも簡単に設置出来るのが特徴だ。また隙間を作ることなく敷き詰めていくことで、浸水を極力防ぐことが可能。

高さは1枚のパネルで50cmあるので、土のうを積み上げることを考えると設置時間が格段に違う。ちなみに10mの幅で50cmの高さまで土のうを設置する時間は大人ふたりがかりでも約4時間。Flood Guard Fならひとりで5分もあれば終了する。後片付けも乾くまで天日干しするかタオルで拭き取れば収納可能で、再利用も当然できる。

担当者に話を聞いたところ、ゲリラ豪雨などで急な設置には土のうは役に立たないため、Flood Guard Fのようにすぐに設置出来るものが必要だとのこと。また病院など医療関係の建物では、1階にレントゲンやMRIの撮影室があることも多く、もし浸水して機器が濡れてしまうと、それだけで何千万、何億という被害額が出てしまうので、止水策として採用されることも多いという話が聞けた。

外湾曲、内湾曲したモデルもあるので、さまざまな場所で設置が可能。《写真撮影 関口敬文》 パネルとパネルの連結部分は、キャッチクリップと呼ばれる金属で固定するため、隙間が出来る事はない。《写真撮影 関口敬文》 底面部分には止水テープが貼られているため、地面との隙間も極力無くなるように設計され、水の浸入を防いでいる。《写真撮影 関口敬文》 高さが80cmあるモデルもリリースされた。ポスター上部は実際にテストされているところだが、50cmまで水が貯まってもしっかりと止水されていることがわかる。《写真撮影 関口敬文》 土のうとFlood Guard Fの重さ比較コーナーもある。土のうはひとつ持ち上げるだけで腰を痛めそうな重さだが、Flood Guard Fは女性でも軽々持ち上げられる。《写真撮影 関口敬文》 お店の入口部分、倉庫の入口部分、地下駐車場への入口部分など、使用場所はいろいろある。河川が近いお家やお店の方は導入を考えてもいいのでは?《写真撮影 関口敬文》 比較表を見なくてもわかると思うが、Flood Guard Fが土のうより下回る部分はほぼない。《写真撮影 関口敬文》 モリタの軽量止水板:駐車場への浸水を軽減する…地域防災EXPO《写真撮影 関口敬文》