MaaS Globalのアプリ「Whim」(イメージ)《画像提供 MaaS Global》

イードは5月19日、海外のスタートアップ企業が主導するMaaSの動向をまとめた調査レポート「海外MaaSプレーヤー調査:スタートアップ編」を発表した。

本レポートでは、海外のスタートアップ企業が主導するMaaSにフォーカスし、各プレーヤーの動向を整理して可視化した。日本ではあまり馴染みのない企業をはじめ、三井不動産と提携し首都圏で試験的にサービスを提供しているWhimなど計9社が提供しているサービスの概要や展開地域といった情報を収集し、整理・分析を行った。調査対象は以下の9社。

Whim
「MaaSの父」とも呼ばれるサンポ・ヒエタネン氏率いるMaaS Global社の世界最大級MaaS。日本では三井不動産と提携し、首都圏で試験的にサービスを提供している。

Kyyti
2016年からサービスを提供するフィンランドのMaaS。交通弱者の問題解決に注力しており、"地方版MaaS"に強みを持つ。

Jelbi
ベルリン市交通局(BVG)が同市で展開するMaaS。世界で最も広範囲の定額マルチモーダルサービスを提供する。

Iomob
スペインのスタートアップIomobが提供するMaaS。アプリのスーパーチャージによって、既存アプリを統合しユーザーにとってより便利なサービスの実現を目指す。

UbiGo
スウェーデンのスタートアップ企業UbiGoが提供するMaaS。一世帯の請求を一本化することが可能となっている。

Splyt
スーパーアプリのGrabやトラベルサービス各種と連携した英国発のMaaS。JapanTaxiやソフトバンクと提携している。

Mobilleo
2018年に英国で誕生したMaaS。エンタープライズ機能と連携し、ビジネスユースにも対応しているのが特徴だ。

Moovit
2019年よりMaaSを提供するイスラエルのスタートアップ。2020年、買収によりIntel傘下に入る。70万人を超えるローカル編集者「Mooviters」等により1日最大60億もの匿名データポイントを収集する。

SkedGo
豪州のスタートアップSkedGoによる最古参のMaaS。WhimもSkedGoの技術を活用。「MaaS Alliance」によるAPI標準化ではSkedGoのものがベースに使用されている。

調査結果によると、2020年のMaaS市場規模は730兆円。地域別の市場規模では北米市場が最大となっている。今後、MaaSの市場規模は急速に拡大していき、2022年は1300兆円、2025年には3000兆円に達する見込み。また、豪州のスタートアップで、最古参のSkedGoをはじめ、日本企業とも提携しているフィンランドのWhimなど、MaaS市場の成長に伴って次々と企業が参入しているが、サービスの展開状況は地域によって異なる。

調査レポート(A4/25ページ)は16万5000円で購入可能。また、mirai.Responseでのプレミアム会員向けにレポートを公開している。

海外MaaSプレーヤー調査:スタートアップ編(レポートイメージ)《画像提供 イード》 海外MaaSプレーヤー調査:スタートアップ編(レポートイメージ)《画像提供 イード》 海外MaaSプレーヤー調査:スタートアップ編(レポートイメージ)《画像提供 イード》