優勝した#5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)《撮影 竹内英士》

三重県・鈴鹿サーキットで31日、SUPER FORMULA最終戦の決勝レースが行われ、3番グリッドスタートからピット戦略でトップに浮上した#5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が今季2勝目となる優勝で2021年シーズンを締めくくった。

今季は#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)が圧倒的な強さをみせ、最終戦を待たずして第6戦もてぎ大会でドライバーズチャンピオンを決めた。しかしドライバーズランキング2位以下は大混戦。さらにはルーキーオブザイヤーとチームランキングも混戦で、最終戦の結果で大きく順位が変わる可能性を持っている。

30日に行われた公式予選では、F1を目指し世界で戦ってきた#51松下信治(B-Max Racing Team)が初ポールポジションを獲得。#64 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が2番手、#5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が3番手となった。

決勝レースは30周。午前中に降った雨も上がり、路面もドライコンディションでスタート時間を迎えた。ポールポジションの松下がスタートを決めてトップをキープ。後方では5番手スタートの野尻が3位にジャンプアップしてきた。2周目には2位の大湯にも並びかけ1コーナーからS字2個目までサイドバイサイドのバトルを仕掛け、大湯はたまらずコースアウト。野尻は2位まで順位を上げ、大湯は8位までポジションを落とす結果となった。このバトルは危険なドライビングと判定され、野尻にはのちに5秒加算のペナルティが課せられた。

トップの松下は後方を寄せ付けず快調に飛ばしていたが、なんとスタート違反があったとの判定が出てドライブスルーペナルティが。その結果最後尾までポジションを落とし、初優勝の夢は砕け散った。

これで野尻がトップに浮上したが、タイヤ交換のためのピットストップで福住に前に行かれ、さらには#20 平川亮(carenex TEAM IMPUL)にも先行された。2位に浮上した平川はトップとの差を詰め、残り2周で1秒以内の差に。トップ福住と2位平川はラスト2周、渾身のバトルを繰り広げたが順位は変わらず、福住が今季2勝目、そして鈴鹿初勝利を飾った。

9番手スタートから素晴らしい作戦とバトルをみせた平川が2位。チャンピオン野尻は5秒加算ペナルティを受けても順位は変わらず3位となった。以下#19 関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)、#15 大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)、#3 山下健太(KONDO RACING)と続いた。

5位の大津はこれで#39 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)、#37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)を下してルーキーオブザイヤーを獲得。TEAM MUGEN、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGと激しいタイトル争いを繰り広げたcarenex TEAM IMPULが2010年以来11年ぶりとなるチームチャンピオンに輝いた。

■SUPER FORMULA 最終戦 決勝レース結果
1. #5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
2. #20 平川亮(carenex TEAM IMPUL)
3. #16 野尻智紀(TEAM MUGEN)
4. #19 関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)
5. #15 大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)
6. #3 山下健太(KONDO RACING)
7. #4 サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)
8. #36 ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)
9. #1 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)
10. #6 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
11. #64 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)
12. #51松下信治(B-Max Racing Team)
13. #39 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
14. #37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)
15. #18 国本雄資(KCMG)
16. #38 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
17. #14 大嶋和也(NTT Communications ROOKIE)
18. #7 小高一斗(KCMG)
19. #12 タチアナ・カルデロン(ThreeBond DragoCORSE)

2021年チームチャンピオンを獲得したTEAM IMPUL《撮影 竹内英士》 SUPER FORMULA最終戦表彰式《撮影 竹内英士》 決勝レース前にリーダータワーで野尻智紀のチャンピオンが祝われた《撮影 竹内英士》 2021年ドライバーズチャンピオン#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)《撮影 竹内英士》 2021年ドライバーズランキング表彰 左から2位の福住仁嶺、チャンピオンの野尻智紀、3位の関口雄飛《撮影 竹内英士》 2021年ルーキーオブザイヤーを獲得した#15 大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)《撮影 竹内英士》 2位の#20 平川亮(carenex TEAM IMPUL)《撮影 竹内英士》 3位の#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)《撮影 竹内英士》 4位の#19 関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)《撮影 竹内英士》 5位の#15 大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)《撮影 竹内英士》 6位の#3 山下健太(KONDO RACING)《撮影 竹内英士》 SUPER FORMULA最終戦スタートシーン《撮影 竹内英士》