デンソーとデンソーアグリテックソリューションズは、10月13日から15日まで幕張メッセで開催される日本最大級の農業・畜産の総合展「第11回農業Week」に出展する。
現在、就農人口の減少や、気候変動による不安定な農業生産などが、世界的な食農分野の課題となっている。デンソーは、それらの課題解決に向けて、これまで自動車分野で培ったセンシング技術や生産技術などを食農分野に生かしながら、フードバリューチェーン全体へ新しい価値を提供していく。今回の展示では、自動灌水システムや自動収穫ロボットのデモ機など、各種展示物を通し、持続可能な農業生産の実現に向けた取り組みを紹介する。
◆自動灌水システム
デンソーは、熟練の農業従事者のノウハウに頼らない、扱いやすい農業システムの構築を目指している。今回デモ機で紹介する自動灌水システムは、センシング技術を活用して新たに開発した、高い精度と耐久性を備えた土壌センサーを採用。作物に最適な水ストレスを把握し、適切なタイミングで適切な水量を自動で作物に灌水する。また、水量の微調節を可能にするバルブや水圧をモニターする圧力センサーが組み込まれており、高低差のある農作地でも均一な灌水が可能だ。
◆自動収穫ロボットFARO(ファーロ)
収穫作業をはじめ、農作業には多くの人手と労力が必要となる。デンソーは、ロボットを活用した農場の24時間稼働を目指している。自動収穫ロボットFARO(ファーロ)は、搭載されたカメラで収穫物を認識し、AIを用いた熟度判定を行い、適切な熟度の作物を自動で収穫・搬送。昼夜を問わず稼働することで、人の収穫作業をサポートし、人と機械の協働に貢献する。
◆トレーサビリティおよび物流管理システム
食の安心・安全への関心が高まるとともに、食材が誰に、どのように作られ、運ばれてきたのかを知りたいというニーズも大きくなっている。今回の展示では、デンソーが開発したQRコードを用いた、食のトレーサビリティシステムを紹介。また、RFIDとQRコードを組み合わせ、それらを自動検品や物流の可視化、帳票出力に活用することで、デンソーが物流効率化にどのように取り組むのかを紹介する。
デンソー、自動車向けセンシング技術を農業分野で活用
2021年10月07日(木) 16時00分
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