インテルのパット・ゲルシンガーCEO(IAAモビリティ2021)《photo by Intel》

インテル(Intel)のパット・ゲルシンガーCEOは、IAAモビリティ2021の基調講演において、プレミアムカーの部品に半導体が占める割合が、BOMベース(部品数ベース)で、2030年までに20%を超えるとの予測を発表した。

これは、2019年の4%を大幅に上回る5倍の伸び率で、驚異的な成長率が見込まれるという。ゲルシンガーCEOは、車載用半導体の獲得可能な最大の市場規模が、今後10年間で約2倍の1150億ドルに達すると見込む。これは、シリコン市場の車載用半導体の獲得可能な最大の市場規模全体の11%以上を占める数字だ。

このトレンドは、ゲルシンガーCEOが「あらゆるもののデジタル化」と呼ぶ事象と、ユビキタス・コンピューティング、コネクティビティの拡大、クラウドからエッジにわたるインフラストラクチャー、そしてAI(人工知能)という自動車産業とモビリティ業界に広がる4つの大きな推進力によって、加速しているという。

また、ゲルシンガーCEOは、インテルが欧州に最先端の半導体製造工場を少なくとも2棟新設する予定で、今後10年間でおよそ800億ユーロの将来的な投資計画があることを明らかにした。

ゲルシンガーCEOは、「この状況は大きな挑戦であると同時にチャンスでもあり、インテルにとって絶好の機会。半導体に対する需要が持続的に高まっているこの新たな時代には、大局的かつ大胆な発想が必要。11万6000人の従業員によるエネルギーとチップを開発・製造する巨大なエコシステムを束ねて、このニーズに応えたい」と語っている。

インテルのパット・ゲルシンガーCEO(IAAモビリティ2021)《photo by Intel》 インテルが予測するプレミアムカーの部品に半導体が占める割合《photo by Intel》