GT500クラスで優勝した#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)《写真撮影 益田和久》

鈴鹿サーキットで22日、SUPER GT第3戦の決勝レースが行われ、41周目にトップに立った#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が逃げ切り鈴鹿3連覇。GT300クラスは#244 たかのこの湯 GR Supra GT(三宅淳詞/堤優威)が初優勝を飾った。

開催延期に伴い第4戦が先に開催され、この第3戦は実質上の第4戦となる。シーズン折返しの重要な一戦となるが、予選ではこれまで好調だったトヨタGR Supra勢が下位に沈み、ホンダNSX-GTとニッサンGT-Rが上位グリッドを占める結果となった。

決勝レースは52周。決勝前に行われる20分間のウォームアップランでクラッシュが発生し、その処理のため定刻より10分遅れの14時40分にフォーメーションラップがスタートした。そして2周ののち決勝レースがスタート。トップは#64 Modulo NSX-GT伊沢拓也、2位に#16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT大湯都史樹、3位に#23 MOTUL AUTECH GT-Rロニー・クインタレッリと、上位はスターティンググリッドを保ったまま1周目が終了した。

#64 Modulo NSX-GT伊沢は後続を引き離しながら周回を重ねたが、5周目のシケインで減速できずにコースアウト。スポンジバリアに激しく当たった。伊沢はすぐにマシンから降りて無事だったが、これでFCY(フルコースイエロー)が導入、その後セフティーカーランとなった。

リスタートは12周目。#16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT大湯を先頭に8位までがトップグループを形成し大接戦となった。18周目終わりからドライバー交代が始まり25周目に全車のピットインが完了。すると4位だった#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rがトップに浮上し、#12 カルソニック IMPUL GT-Rが9位から2位に躍進、3位に#23 MOTUL AUTECH GT-Rがつけ、#16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTは4位に転落していた。

ここからいたるところでバトルが発生。30周目には#23 MOTUL AUTECH GT-R松田次生が2位に浮上し、6位の#24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R高星明誠は30周目に4位に。そして4位だった#16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT笹原右京はペースが上がらず順位を落としていった。また予選で振るわず11番手スタートとなった#1 STANLEY NSX-GTは後半を担当した山本尚貴の走りで徐々に順位を上げ、30周目には5位に浮上してきた。

41周目、前を狙っていた#23 MOTUL AUTECH GT-R松田はヘアピンで一気に仕掛けてトップに浮上すると、その後は後続との差を広げながら走りきりトップチェッカー。今季初優勝を挙げるとともに、鈴鹿戦3連覇となる優勝を飾った。

2位は#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)、3位は#24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹)で、ニッサンGT-R勢が表彰台を独占。これは2014年第3戦オートポリス以来、7年ぶりの快挙となった。

4位は表彰台を狙うも一歩届かなかった#1 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)。以下#36 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/坪井翔)、#12 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)と続いた。

GT300クラスは3番手スタートの#244 たかのこの湯 GR Supra GT(三宅淳詞/堤優威)がスタート直後に2位に浮上。13周目にはペースが上がらない#61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)を抜いてトップに浮上した。ドライバー交代が終わると#5 マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号(平木湧也/平木玲次)に先行されていたが、38周目に抜いて再びトップに。その後GT500のマシンと接触してコースアウトする場面もあったが、順位を下げることなく走りきり、見事初優勝を飾った。

39周目に#5 マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号を抜いた#88 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)が2位。#4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)が3位でチェッカーを受けた。

次戦、第5戦は9月11日・12日の日程で、宮城県・スポーツランドSUGOを舞台に開催される。


■SUPER GT第3戦鈴鹿、GT500クラス決勝結果(トップ10)
1. #23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)
2. #3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)
3. #24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹)
4. #1 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
5. #36 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/坪井翔)
6. #12 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)
7. #17 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)
8. #38 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)
9. #16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹)
10. #37 KeePer TOM'S GR Supra(平川亮/阪口晴南)

■SUPER GT第3戦鈴鹿、GT300クラス決勝結果(トップ10)
1. #244 たかのこの湯 GR Supra GT(三宅淳詞/堤優威)
2. #88 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)
3. #4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)
4. #9 PACIFIC NAC CARGUY Ferrari(ケイ・コッツォリーノ/横溝直輝)
5. #5 マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号(平木湧也/平木玲次)
6. #30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(永井宏明/織戸学)
7. #55 ARTA NSX GT3(高木真一/佐藤蓮)
8. #56 リアライズ日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)
9. #2 muta Racing Lotus MC(加藤寛規/阪口良平)
10. #61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)

GT500クラス表彰式《写真撮影 益田和久》 GT500クラス2位の#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)《写真撮影 益田和久》 GT500クラス3位の#24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹)《写真撮影 益田和久》 GT500クラス4位の#1 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)《写真撮影 益田和久》 GT300クラス表彰式《写真撮影 益田和久》 GT300クラスで優勝した#244 たかのこの湯 GR Supra GT(三宅淳詞/堤優威)《写真撮影 益田和久》 GT300クラス2位の#88 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)《写真撮影 益田和久》 GT300クラス3位の#4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)《写真撮影 益田和久》 決勝レーススタートシーン《写真撮影 益田和久》