渡島信用金庫本店とおしま信金号《写真提供 OKI》

沖電気工業(OKI)は6月14日、北海道・渡島(おしま)信用金庫に、移動ATM車用として小型ATM(現金自動預払機)を納入したと発表した。北海道の金融機関への小型ATM納入は初となる。

渡島信用金庫は、5月24日からこの小型ATMを搭載した移動ATM車「おしま信金号」の運用を開始。場所を問わずATMサービス(引き出し、預け入れ、振り込み、通帳記入、通帳繰越、残高照会等)を提供することで、サービス向上を図る。

小型ATMは、従来のATMを3つのモジュール(基本部、通帳部、紙幣部)に分割し、無線対応を可能にしたもの。この小型ATMを市販商用バンに搭載した移動ATM車は、従来の大型トラック等を使った金融機関の移動店舗では入れない細い路地や駐車スペースの狭い場所にも乗り入れでき、さまざまな場所でATM取引を提供できる。また、大型車両運転手の手配などが不要で、導入・維持コストも大幅に削減できる。

渡島信用金庫は今後、降雪期にも車内でATMが利用できるよう後部座席を改装した「おしま信金号」を地域のコミュニティ施設等に定期的に派遣し、高齢者や来店が難しい顧客にATMサービスを提供。また、災害や停電により各金融機関店舗や通常のATMでのサービスが提供できなくなった場合には、地域の金融インフラ支援として、該当地域への派遣も行う予定だ。

おしま信金号《写真提供 OKI》