宮崎銀行の「移動ATM車」《写真提供 沖電気工業》

沖電気工業(OKI)は3日、宮崎銀行に一般車両搭載用の小型ATM(現金自動預払機)を納入したと発表した。宮崎銀行は災害発生時のBCP(事業継続計画)対応強化を目的に、小型ATMを一般車両に搭載した『移動ATM車』として利用する。

一般車両搭載用の小型ATMは、沖電気工業の紙幣還流型ATMに一般車両に搭載できる機動力を加えたもの。従来のATMを基本部、通帳部、紙幣部の3つのモジュールに分割することで、無線対応を可能とした。

従来の大型トラック等を使った金融機関の移動店舗と異なり、ATMを市販の商用バンに搭載できるため、車両の改造や大型車両運転手の手配などが不要で、導入コストや維持コストを大幅に削減する。

同ATMを搭載した移動ATM車は大型トラックでは入れない細い路地や駐車スペースの狭い場所にも乗り入れることが可能で、顧客は災害発生時にもさまざまな場所でATM取引を利用することができる。

宮崎銀行は、台風などの災害発生時に移動ATM車を被災地に派遣し、通常のATMのサービス全般を提供することで、災害時の現金ニーズに応え、顧客の利便性向上につなげる。

沖電気工業の小型ATMを搭載した様子《写真提供 沖電気工業》