デンソーは4月28日、2021年3月期(2020年4月〜2021年3月)の連結決算を発表。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により減収となったものの、研究開発の効率化などにより、営業利益は前期比153.9%増の1551億円となった。

売上収益は、コロナ禍による市場減速の影響により、第1四半期に車両販売が大幅に減少し、その後回復に転じたものの、半導体や素材不足による売上減少などもあり、同4.2%減の4兆9367億円と減収になった。営業利益はコロナ禍による操業度差損や品質費用の引当があったものの、緊急の止血施策やソフト開発ツール導入による研究開発の効率化など体質変革の加速により、同153.9%増の1551億円。税引前利益は同116.2%増の1938億円、当期利益は同83.6%増の1251億円となった。

次期の連結業績見通しについては、半導体など材料の需給不安の影響が懸念されるものの、予防安全製品の拡販や車両の電動化が進むことなどにより、売上収益は5兆4600億円(前年度比10.6%増)、営業利益は4130億円(同166.3%増)、税引前利益は4510億円(同132.8%増)、当期利益は3420億円(同130.9%増)、当期利益は3170億円(同153.5%増)と見込んでいる。