CO2循環プラント内部の様子《写真提供 デンソー》

デンソーは、工場から排出されるCO2ゼロを目指し、「CO2循環プラント」を安城製作所 電動開発センター内に建設し、実証実験を開始した。(7日発表)

デンソーは、昨年より「環境」「安心」分野での成長戦略の立案・実行と、環境変化に左右されない「引き締まった強靭な企業体質への転換」を同時に推進する変革プラン「Reborn(リボーン)21」を推進している。その中で、「環境」分野では従来からの取り組みを加速させるとともに、CO2排出を2035年までに実質ゼロ、つまりカーボンニュートラルを目指すことを宣言した。

実証実験を開始したCO2循環プラントは、主に工場で発生するCO2を回収し、エネルギー源や他の材料に循環利用することを想定した設備だ。機器の排気に含まれる水分を除去する「脱水器」、自動車の排ガス浄化技術を活した「CO2回収器」、回収したCO2と合成する水素を生成する「水素発生装置」、機器に供給するメタンをCO2と水素から合成する「メタン化反応器」等で構成。ガスを使用する機器の排気から回収したCO2と、再生可能エネルギー電力を用いて生成した水素から、メタンを合成してエネルギー源として再利用するプロセスを実証している。

実証設備で構築したCO2循環サイクルは、デンソーの生産設備に導入するだけではなく、世界中の様々なモノづくりの現場でのカーボンニュートラルへ貢献していく。

CO2循環プラントの概要《図版提供 デンソー》 CO2循環プラントの外観《写真提供 デンソー》 環境戦略《図版提供 デンソー》