(イメージ)《写真提供 写真AC》

デンソーは11月12日、高周波電波を利用した測距技術を開発するドイツの企業Lambda:4(ラムダフォー)に資本参加し、スマートフォンをクルマの鍵として利用するスマホキーシステム「PaaK」(フォンアズアキー)事業を強化すると発表した。

ラムダフォーは、地面や天井など車両周辺の物体に反射しながら、さまざまな経路をたどって車両に到達するスマホの電波を高精度に検知し、電波が届くまでの時間から正確に距離を測る技術を持つ。デンソーは、今回の出資を通じて、車載通信技術開発とラムダフォーが培ってきた高周波測位システム開発の知見とノウハウを組み合わせ、PaaKの開発体制を強化する。

PaaKは、1台の車両を複数の利用者が使うライドシェアや、駐車車両を宅配ボックスとして利用する際の宅配業者向けの認証などに利用が想定されている。PaaKにはセキュリティの担保が不可欠で、従来の車両専用のスマートキーと同様、正確な位置を特定する技術が求められる。

認証されたスマホを所有している利用者が、車両に接近していることを識別、利用者が車両のドア付近にいる場合のみ、ドアの施錠や開錠を可能とする技術を開発する。また、利用者が車内にいるときのみエンジンをかけることができるよう細かく位置を特定する技術を実用化する。