デイトナ24時間で優勝した小林可夢偉(ヘルメット)。《photo (c) Getty Images》

現地25〜26日に決勝レースが実施された北米伝統の耐久レース「デイトナ24時間」において、小林可夢偉が2年連続の総合優勝を飾った。

例年、国際的な見地から“最初のビッグレース”となるのがデイトナ24時間レースである。米フロリダ州のデイトナ・インターナショナル・スピードウェイのオーバルとインフィールド・ロードセクション等を組み合わせたコースが舞台。イベントとしての歴史は半世紀以上に及ぶ(現在はIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の1戦でもある)。

デイトナ24時間といえば、日本では1992年に長谷見昌弘、星野一義、鈴木利男の3選手が日産のグループCカーで勝ったことでよく知られる。そして昨年(2019年)、小林可夢偉は初めてデイトナ24時間レースに参戦し、日本人選手27年ぶりとなる総合優勝を元F1王者フェルナンド・アロンソらとともに達成した。

可夢偉は今年も昨年同様、総合優勝を争うDPiクラスにWayne Taylor Racingの#10 キャデラックDPiで参戦し、チェッカードライバーを務めるなど活躍。自身と#10 キャデラックDPiにとって2年連続のデイトナ24時間レース総合優勝を成し遂げた。キャデラック勢としては4連覇。

今年の総合優勝クルーは可夢偉、R. バン・デル・ザンデ、R. ブリスコー、S. ディクソンの4人で、このうち2連覇となったのは可夢偉とバン・デル・ザンデの2人である(ディクソンはインディカー・シリーズで5度の戴冠実績を誇る選手)。

予選ではポールポジションを獲れなかった#10 キャデラックDPiだが、決勝24時間レースを戦うためのマシンの仕上がりは絶好と思えるレース内容で、2位の#77 マツダDPi(O. ジャービス組)に約1分差をつけて先頭ゴールを果たしている。3位の#5 キャデラックDPi(L. デュバル組)までがトップ同一周回(833周)。

可夢偉は世界耐久選手権(WEC)の2019/2020シーズンにトヨタから参戦中。その最終戦にあたる今年6月のルマン24時間レースでも総合優勝を狙えるので、昨年惜しくも逃した“自身初のルマン制覇”と“同一年のデイトナ&ルマン両24時間レース総合優勝”の達成も期待されるところだ(昨年はアロンソがデイトナ&ルマン同一年制覇を達成している)。

(*デイトナ24時間レースの順位等は暫定結果に基づく)

デイトナ24時間で優勝した小林可夢偉(向かって右端)。《photo (c) Getty Images》 #10 キャデラックDPi《photo (c) Getty Images》 デイトナ24時間フィニッシュ《photo (c) Getty Images》 デイトナ24時間《photo (c) Getty Images》 デイトナ24時間《photo (c) Getty Images》 写真先頭はレース2位となった#77 マツダDPi。《photo (c) Getty Images》 デイトナ24時間《photo (c) Getty Images》 #10 キャデラックDPi《photo (c) Getty Images》 #10 キャデラックDPi《photo (c) Getty Images》