新構造電動パーキングブレーキキャリパー《画像:曙ブレーキ工業》

曙ブレーキ工業は、取引先金融機関からの支援と、ファンドからの総額200億円の払い込み手続きが完了したことなどから「継続企業の前提に関する注記」の記載が解消されたと発表した。

同社は2019年3月期連結業績で、当期赤字182億円を計上するなど、業績が悪化したことから事業再生ADR(裁判外紛争解決)による事業再生計画を検討してきた。9月18日の債権者会議で全取引先金融機関が総額560億円の債権放棄を含む事業再生計画案に同意したことから事業再生ADR手続きが完了した。増資を引く受けた再生ファンドからの総額200億円の払い込みが完了した。これによって継続企業の前提に関する注記の記載が解消された。

また、同社の2019年4-9月期連結業績は売上高が、日本、北米の受注減少や中国での生産が減少したため、前年同期比19.0%減の1023億円、営業利益が同30.4%減の17億円となった。当期利益はにリコール関連損失78億円を計上したことに加え、取引金融機関からの債務免除益431億円の特別利益を計上し日本を中心とした固定資産の減損損失240億円や、事業構造改善費用12億円などの特別損失を計上したことから96億円となった。