三菱自動車工業は11月6日、2020年3月期第2四半期連結決算についての会見を開いた。そのなかで加藤隆雄CEOは「世界的な景気の逆風は想定を上回り、もう一段踏み込んで改革をする」と厳しい表情で述べた。
三菱自動車の決算は厳しいと一言で言っていいだろう。グローバル販売台数は、前年同期に比べて0.3%減の59万2000台で、売上高が3.5%減の1兆1279億円と、減少幅は少なかったが、利益が大幅に減少した。
営業利益が82.0%減の102億円、当期純利益は95.0%減の25億円だった。そして、営業利益率は0.9%と、前年同期の4.9%から大きくポイントを落とし、惨憺たる結果に終わった。
それを受け、通期の業績見通しも大幅に下方修正。販売台数は期初発表の130万5000台から3万1000台減少の127万4000台。売上高は2兆5800億円から1300億円減の2兆4500億円、営業利益は900億円から600億円減の300億円、当期純利益は650億円から600億円減の50億円となった。
三菱自動車は現在、「スモール・バット・ビューティフル」というスローガンを掲げ、収益重視の路線を目指している。その中では投資の厳選を行い、聖域なきコスト改善といった取り組みも進め、計画の開始からこれまでに200億円近い固定費の圧縮を実現した。
しかし、「米中の通商問題を巡る緊張で世界の景気減速への懸念が高まり、自動車需要の落ち込みや為替の逆風などが想定以上となっており、収支バランスを改善するにはまだ改革は不十分。もう一段踏み込んだ改革に取り組み、規模に応じたコスト構造を実現していく」と加藤CEO。
そのリストラ計画について、加藤CEOは詳しく語らなかったが、現在詳細を検討中のようで、今年度内にも着手する見通しだ。
三菱自動車 加藤CEO「もう一段踏み込んで改革をする」…通期業績予想を大幅に下方修正
2019年11月07日(木) 15時15分
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