パテント・リザルトは6月18日、独自に分類した自動車部品業界の企業を対象に、2018年の特許審査過程にて他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「自動車部品業界 他社牽制力ランキング2018」をまとめた。
この集計により、直近の技術開発で競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになる。集計の結果、2018年に最も引用された企業は、デンソーの5095件、次いで住友電装の1130件、3位は日立オートモティブシステムズの1009件で、トップ3は昨年と同じ顔ぶれとなった。
1位デンソーの最も引用された特許は、「ヘッドアップディスプレイ装置」に関する特許で、リコーの特許4件、マクセルの特許3件を含む後発の特許9件の審査過程で拒絶理由として引用されている。このほかには「鉛蓄電池とリチウム蓄電池の両蓄電池を備えた電源装置」に関する特許などが引用件数の多い特許として挙げられる。2018年に、デンソーの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はトヨタ自動車(306件)、次いで三菱電機(275件)、日立オートモティブシステムズ(185件)と続いている。
2位 住友電装の最も引用された特許は、「コイルユニット及び非接触給電システム」に関する特許で、後発の特許6件の審査過程で拒絶理由として引用されている。このほかには「不正アクセスに対して適切に対処することを可能とする通信システム」などが引用された件数の多い特許として挙げられる。2018年に、住友電装の特許によって影響を受けた件数が多い企業は矢崎総業(250件)、トヨタ自動車(48件)、デンソー(47件)となっている。
3位 日立オートモティブシステムズの最も引用された特許は、「燃料噴射弁」に関する特許や「車両の走行状態を制御する車両制御装置」に関する特許で、後発の特許6件の審査過程で拒絶理由として引用されている。このほかには「回転電機システム」に関する特許や、「内燃機関の制御装置」に関する特許などが引用件数の多い特許として挙げられる。2018年に、日立オートモティブシステムズの特許によって影響を受けた件数が多い企業はデンソー(160件)、トヨタ自動車(78件)、本田技研工業(38件)となっている。
自動車部品業界『他社牽制力』2018年ランキング…トップ3はデンソー、住友電装、日立オートモティブ
2019年06月18日(火) 16時45分
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