BRT化が復旧策として俎上に載ろうとしている日田彦山線の不通区間。写真はJR東日本気仙沼線のBRT。《撮影 草町義和》

福岡県の小川洋知事は5月14日の定例記者会見で、4月23日に開催された第4回「日田彦山線復旧会議」後の対応について言及した。

4回目の復旧会議では、沿線自治体に対して年間1億6000万円の運行経費の負担を求めていたJR九州が、負担に難色を示す自治体側に対して添田〜夜明(よあけ)間のバス高速輸送システム(BRT)による復旧を提案していた。

これに対して小川知事は「地域の活性化、あるいは観光の振興、それ自身が観光の資源になるかもしれないという観点から、住民の皆さまのご意見を聞いてみなければならないと思っています」と述べ、地元のコンセンサスありきという考えを示していたが、会見では、復旧の考え方についての説明を自治体側から行なうのか、JR九州から行なうのかが質問された。

この点について小川知事は「『財政支援を求めることなく鉄道で復旧する方策がなかなか見出せなかった。申しわけない』と言った上でそういう考え方を示されていますので、考え方についてJR九州が直接住民の皆様に説明をすることが必要だろうと私どもは思っています」と述べ、JR側から行なうのが筋であるという考えを示した。

その時期については「できるだけ早くやりたいと思っています」と述べるに留まったが、具体的な方法なども含めて、現在、沿線自治体の福岡県東峰村、福岡県添田町、大分県日田市と調整しているという。