チーク調船舶用床材フレキシチーク、今回のボートショーでは展示艇への施工事例多数。《撮影 中込健太郎》

優雅な雰囲気のチーク材は、ボートの高級感、優雅さを演出する上でも欠かせないアイテム。しかし近年入手が困難になっていることから、注目されているのが船舶用チーク調床材「フレキシチーク」だ。ジャパンインターナショナルボートショー2019(ジャパンボートショー2019)の展示艇でも、多数施工実績が並ぶ。

フレキシチークは、木材を一切使わない100%合成素材の、船舶用チーク調床材だ。昨2018年までも出展しており、今年は様々なメーカーの上級ラインナップ艇での使用実績を、同じ会場内で多数目にすることができた。

フレキシチークは入手が簡単なだけでなく、定期的に必要なオイルの塗布、サンディングなどのメンテナンスも不要で、日光や風雨による色落ちもない。しかも、木材と違って反り返りや割れるなど、経年で朽ちることがない。

欠点として、熱を保ちやすいという性質があるが、初期製品より30%ほど放熱性が向上した第二世代へと進化しているのだそうだ。

輸入販売元レスコの説明担当者は、「展示艇でも採用頂いている事例はたくさんありますが、さらに浸透してきて、老朽化した床材への施工例や、リフォームの際にウッディな質感をプラスしたいというオーナーからの用命も増えています。他社の床材からの張替えも少なくない状況です」と話す。

「レーザー加工で、木の風合いを残したまま、文字やロゴなどを入れることも可能になりました。自動車などへの施工例も増えており、多数のお客さまから反響をいただいております」

実際今回のボートショーでも、トヨタ『ポーナム31』、ヤンマー『EX30B』の展示艇にはフレキシチークが採用されており、高級感がプラスされ見学する来場者からの反響も好評だ。

説明担当者は、今後さらに供給体制を強化していきたいと話していた。

毎年ブースを出展してきたフレキシチーク。《撮影 中込健太郎》 製品の進化も目覚ましく、放熱性も向上している。《撮影 中込健太郎》 また、レーザー加工もできるようになり、ウッディな風合いを残しつつ文字やロゴのデザインも可能になった。《撮影 中込健太郎》 ヤンマーのEX30Bの展示艇にもフレキシチークが採用されていた。《撮影 中込健太郎》 表情がより落ち着いたものにグレードアップする。《撮影 中込健太郎》 階段や床など、樹脂のシート状のフレキシチークは施工性も良い。ちなみに表から見ると木のボードのように見えるこの板。《撮影 中込健太郎》 裏返すと発泡スチロールに貼ってある。こうすれば木の板よりも重りょう面でもメリットが出る。《撮影 中込健太郎》 フレキシチークは世界130以上のボートビルダーが認めた製品だ。《撮影 中込健太郎》 フライブリッジなどへのラダーへの施工事例。最近では張替えや、車への施工例なども少なくないという。《撮影 中込健太郎》