日独スマートモビリティ・シンポジウム《撮影 関 航介》

10月17日、ドイツ西部にあり同国最大の産業州とも呼ばれるノルトライン・べストファーレン(NRW)州は、東京都千代田区イイノホールにおいてスマートモビリティをテーマとする「日独スマートモビリティ・シンポジウム」を開催した。

当シンポジウムにおいて、e.GO Mobile社の監査役会長でありComplexity Management Academy社のマネージングディレクター、シュテファン・クルム博士は、「産学連携発スマートモビリティ向けイノベーション」という基調講演を行った。e.GOが拠点とするアーヘンにはアーヘン工科大学があり、様々な工業・科学分野でドイツの先端を走っているとのこと。

そんなアーヘン工科大学との協力で、新たなスマートモビリティを開発中なのがe.GO。独自の電気自動車「e.GO Life」は4人乗りの小型自動車で、小さなパワートレインやシンプルな構造を特徴としており、価格は1万5900ユーロ(約206万円)からという低価格を売りとしている。生産は2019年4月から開始されるということだ。

クルム博士は、大きく高価な電池を搭載することで長い航続距離を実現するテスラを引き合いに出し、e-GOは小さな電池を搭載して低価格、都市での使用を前提とした、短い航続距離の電気自動車であることを強調。これこそが電気自動車の普及に繋がると述べた。

e.GOは自動運転の小型バス「e.GO Mover」の開発も行っており、電気自動車以外の面でもスマートモビリティの実現に向けて様々な開発を進めているという。

日独スマートモビリティ・シンポジウム《撮影 関 航介》