企業倒産 上半期推移

東京商工リサーチが発表した2018年度上半期(4〜9月)の全国企業倒産状況によると、倒産件数は前年同期比2.2%減の4124件と、2年ぶりに前年同期を下回り、過去30年ではバブル景気時の1990年度上半期(3070件)、1989年度上半期(3652件)に次いで3番目に少ない件数にとどまった。

負債総額は同60.4%減の8375億6900万円で、2年ぶりのマイナス。前年同期に倒産したタカタ(負債1兆5024億円)の反動減と負債10億円以上の大型倒産が2年ぶりの100件割れになったことで、過去30年で4番目に少ない金額となった。

倒産件数を産業別にみると、10産業のうち7産業で前年同期を下回った。飲食業などを含むサービス業他が1232件(前年同期比0.5%増)、3年連続で前年同期を上回った。また、小売業が571件(同4.3%増)で6年ぶりに増加に転じ、ソフトウエア業などの情報通信業が179件(同2.2%増)が2年連続で前年同期を上回った。一方、建設業は733件(同7.7%減)と、10年連続で前年同期を下回った。製造業は511件(同5.5%減)で9年連続の減少、卸売業621件(同0.3%減)で6年連続の減少、不動産業は115件(同16.0%減)で4年連続で減少した。

地区別では、全国9地区のうち6地区で前年同期を下回った。中部569件(前年同期比1.0%増)が6年ぶりに前年同期を上回った。四国79件(同9.7%増)は4年ぶり、九州331件(同26.3%増)が3年ぶりに増加した。また、東北197件(同20.1%増)と北陸96件(同10.3%増)および中国161件(同10.2%増)は2年ぶりの増加になった。一方、北海道115件(前年同期比13.5%減)で6年連続で前年同期を下回った。また、関東1555件(同6.8%減)と近畿1021件(同9.1%減)が2年ぶりに減少に転じた。