日没から約10分後、薄暮の時間帯に徒歩で道路を横断していた高齢女性がクルマにはねられる事故が起きた。女性は事故から約13時間後に死亡している。

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25日午後7時30分ごろ、鹿児島県徳之島町内の県道を徒歩で横断していた高齢女性に対し、交差進行してきた軽乗用車が衝突する事故が起きた。女性は収容先の病院で死亡。警察はクルマの運転者から事情を聞いている。

鹿児島県警・徳之島署によると、現場は徳之島町母間付近で片側1車線の直線区間。横断歩道や信号機は設置されていない。87歳の女性は徒歩で道路を横断していたところ、左方向から交差進行してきた軽乗用車にはねられた。

女性は上半身を強打。意識不明の状態で近くの病院へ収容されたが、回復することなく約13時間後に死亡した。クルマを運転していた天城町内に在住する51歳の男性にケガはなく、警察は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失致死)容疑で事情を聞いている。

事故が起きたのは日没直後の時間帯。夜間の見通しは悪い区間だったという。警察では双方の安全確認に怠りがあったものとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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死亡した女性は現場近くの公民館で行われていた寄り合いに出席していたが、忘れ物に気づいて自宅に戻り、再び公民館へ向かう最中に事故に遭っていた。先を急ぐ気持ちが高まると、道路横断時の安全確認が疎かになってしまうこともある。これは歩行者だけでなく、クルマ側にも同じことがいえる。心に余裕がないと安全は軽視されていく。