雪が約50cm積もって周囲が見えなくなっていた踏切で事故は起きた。貨物車が道路と誤って軌道内へ誤進入して立ち往生、直後に通過した特急列車と衝突した。

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25日午後3時ごろ、長野県白馬村内にあるJR大糸線の踏切で、軌道内に立ち往生していた貨物車と通過中の特急列車が衝突する事故が起きた。クルマの運転者は車外に待避していてケガはなく、列車の乗客乗員も無事だった。

長野県警・大町署によると、現場は白馬村神城付近(南神城〜簗場駅間)にある踏切。警報機と遮断機が設置されている。事故当時は周囲に約50cmの積雪があり、貨物車は踏切から軌道内に誤進入。脱輪して立ち往生したところ、通過中の特急列車(南小谷発/新宿行き、9両編成)と衝突した。

クルマは軌道外に押し出されて中破したが、運転していた56歳の男性は衝突前に車外へ脱出していてケガはなく、列車の乗客乗員39人も無事だった。

警察では過失往来危険容疑でクルマの運転者から事情を聞いているが、警察の聴取に対しては「積もっている雪で道路と線路の区別がつかずに進入し、線路内で脱輪してしまった」などと供述しているようだ。警察では事故発生の経緯を詳しく調べている。

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踏切の周囲はもちろん、軌道にも雪が積もっている状態で容易に見分けがつかず、漫然と進行を続けた結果として誤進入してしまったようだ。この事故によって当該の特急列車は大糸線区間が運休となったが、乗客の多い松本から新宿間は別車両を仕立てて代走したという。