停車する際にアクセルとブレーキを踏み間違えて突進し、店の建物やフェンスなどに衝突するという事故も後を絶たない。本件はフェンスに衝突するだけでなく、これを突き破って軌道内にクルマを転落させるという事故に発展してしまった。

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20日午前7時30分ごろ、広島県広島市安佐北区内にあるコンビニエンスストア駐車場で乗用車が暴走。金属製フェンスを突き破り、店の裏手を通るJR可部線の軌道内に転落する事故が起きた。この事故で運転者が負傷。列車も接近していたが、衝突は避けられた。

広島県警・安佐北署によると、現場は広島市安佐北区可部南3丁目付近(中島〜可部駅間)にあるコンビニエンスストアの敷地内駐車場。乗用車は駐車スペースに前向きで進入しようとしていたが、そのまま加速して前方の金属製フェンスに衝突。これを突き破って約2m下を通るJR可部線の軌道内へ転落した。

この事故でクルマは中破。運転していた同区内に在住する39歳の女性が胸部打撲などの軽傷。下り普通列車(広島発/あき亀山行き、4両編成)は現場の手前約300mまで接近していたが、運転士が転落しているクルマを発見して非常停止しており、列車の乗客乗員約300人にケガはなかった。

警察では運転していた女性がアクセルとブレーキを踏み間違えたものとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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列車との衝突は避けられ、乗客乗員に負傷者は出なかったものの、転落してしまったクルマの撤去には手間取ったようだ。JR可部線の列車ダイヤは約3時間に渡って乱れ、通勤通学で列車を使う約4000人の足に影響が出てしまった。