埼玉県下の交通死亡事故が、愛知県と並ぶ勢いで進行中だ埼玉県の交通事故は6月1日現在で1万821件。昨年より124件減っている。負傷者数も1万3251人で同比237人少ない。しかし、死者は前年同比で9人増えた。

前年比で早いペースで伸びていることに対して危機感を感じた上田清司知事は、3月の時点で「死亡事故多発非常事態宣言」を出した。県警察では200人を超える警察官を動員して、交通事故多発交差点における街頭活動など、緊急対策を実施する」としたが、抑止はできなかった。

犠牲者は伸び続け、5月29日までに76人。10年以上全国最悪を続ける愛知県と同列だった。30日に愛知県で1人が亡くなったため全国2番目となっただけだ。

県防犯・交通安全課 安全教育・指導担当は「特に高齢者の死者数が34人と前年より4人増加し、全体の55.7%を占める極めて深刻な状態」と、告げている。ここ数年、順調に死亡者数を減らしてきただけに、まったく安心はできない。